2020年06月13日

ゆっくり・ゆったり

 今日は、こてっちゃんとあーちゃんが朝から来たにもかかわらず、すべてばあばに任せっきりで、一日、「ゆっくり・ゆったり」とした。
 久しぶりに漫画を読んだ。ちばてつや『紫電改のタカ』(全4巻)である。やはり感動する。ちばてつやの中でも最高の作品である。インディージョーンズ以上の手に汗握る活劇と、昭和19年から20年にかけての悲劇が、同時に描かれている。
 これだけの戦争少年漫画はない。そもそも、少年少女漫画に戦争の漫画を提示すること自体が難しい。描写が暗くならざるを得ないからである。子どもの頃、幾つかの漫画はあったが(たとえば『0戦はやと』)、リアリティのないつまらないものであった。
 『紫電改のタカ』も、今回読み返してみると、読者迎合があり過ぎるが、少年向け漫画なので仕方ない。これが青年壮年向け漫画であったならば、ドタバタ喜劇タッチは抑えて、大げさな活劇は抑えて、ついでに臭すぎるヒューマニズムも抑えて、もっと淡々とリアリティに描いたことと思う。
 ちばてつやは、漫画家としての力量だけでなく、太平洋戦争のリアリティある漫画を描くだけの時代性と生育性を持っているからだ。
 水木しげるとは異なった戦争漫画が描けたはずである。そしてそれは、水木しげると共に、今の若い漫画家では決して描けないものである。
 今少し、晩年になるまでテーマを温めておいて、描いたらよかった。
 なお、「第三四三海軍航空隊」「剣部隊」は実在し、「本土防空戦のなかにあって終戦まで戦闘機紫電改を用いて活躍した」(wikipedia)とある。(2490)
posted by 矢島正見 at 18:13| 我流雑筆