2020年06月07日

永瀬拓矢 対 藤井聡太

 「Abema棋聖戦決勝トーナメント 永瀬拓矢 対 藤井聡太」を見た。
 面白いことに、両者の勝率が「%」で提示されている。「先手の候補手Best」というのも表示されている。その通りに指し手が指すと勝率が上がる。最後には、勝率「永瀬拓矢1% 対 藤井聡太99%」となる。
 最高位の棋士の勝負をコンピュータが採点している。生徒の試験を先生が「よくできました」「だめですね」と評価している感覚に襲われた。これはもはや人と人との勝負ではない。完全にコンピュータの支配下での勝負である。
 コンピュータの指し手通りに指せば勝つということである。将棋のド素人でも、コンピュータの指示通りにすれば、名人にも棋聖にも、なんにでもなれるわけである。もちろん、私でもなれる。
 とうとうここまで来てしまったわけである。マスコミと世間が「藤井聡太」などと浮かれていることが滑稽に思えてくる。
 将棋という勝負自体が「羽生善治」で終わってしまった。未知への挑戦がなくなった。コンピュータの性能がさらに良くなるという未来があるだけである。そして、さらに正確な予測で定められた路線がつくられるということである。
 今では既に、コンピュータに香落ちでプロが勝負という時代である。
 これからの将棋は、「へぼ将棋 王より飛車を 可愛がり」の庶民の娯楽としての道を歩むだけであろう。(2487)
posted by 矢島正見 at 14:18| 我流雑筆