2019年08月26日

『クィアと法』

 『クィアと法』を読む。序と9つの章からなる。
 実によく書けている。「クィア」もしくは「LGBT」研究もようやく政治イデオロギーから脱却してまともな学問になって来たと思う本である。
 きちんと文献を提示しデータを提示し、時代背景を整理し、それからようやく執筆するとなると、それなりの時間がかかるが、自己体験と正義のイデオロギーで言いたい放題言うのにはほどんど時間はかからない。そこで、どうしても特殊正義のイデオロギーの本や感情優先の本が先行することになる。
 地道に研究している人は不利である。しかし、ようやく、そうした人たちに日が差してきた。石田氏、三橋氏の史料・資料を丹念に読み解く姿勢は相変わらず見事である。このような人たちが高く評価されなくてはいけない。
 石田氏、三橋氏はむろんのこと、志田氏、金田氏、関氏と、なつかしい名前が出てくるのもいい。みんな頑張っているんだな、と感心する。嬉しい限りである。(2381)
posted by 矢島正見 at 00:48| 我流雑筆