2019年03月20日

『日本の心』

 唐木順三『日本の心』を読む。論文・随筆集である。
 「1-1 自然といふこと」「1-2 任すといふこと・その系譜」「1-3 おそれといふ感情」「2-1 芭蕉の一句」「2-2 人物再発見―一遍―」「2-3 正法眼蔵隋聞記について」「3-6 東尋坊―八百清顕がこと―」は良かった。他はぴんとこなかった。
 「自」という字は面白い。「自(みずか)ら」という主体的自己を表していると同時に、「自(おの)ずから」という成り行きに任せる自己をも表している。その両者の「自」が対立することなく、区別されることなく人の中に存在しているのである。「自然」と「自分」との一体性である。まさに日本人の心の中では、自分は自然であり、自然は自分である。「自らは自ずから」となり「自ずからは自らとなる」のである。
 もちろん、これは唐木順三氏からの受け売りである。(2334)
posted by 矢島正見 at 18:17| 我流雑筆