2018年09月22日

『土』A

 大変な苦労をして読み終えた。他の雑用をしつつだが、まるまる六日かかった。
 初めは文庫本で読みだした。黄土色と化した文字の極めて小さな文庫本は、それだけでも疲れた。
 ネットで検索してみると、小説そのものが出てきた。いくらか文字も大きく読みやすいと思い、今度はそちらで読みだした。
 しかし、画面で読むと、チカチカして目が疲れる。おまけに、初版本であり、文庫本以上に表現が古く、ルビは降ってあるものの、すごい漢字・かな文となっている。
 結局、文庫で読んで疲れるとネットで読み、ネットで読んで疲れると文庫で読む、という、交互に繰り返しとなった。
 おかげで、その間、一行も論文執筆は進まなかった。しかし、時代性を読み込む基礎知識としては有効であった。
 当時は、米さえ食えていれば、貧乏ではあっても極貧ではなかった。相対的貧困はほぼ絶対的貧困でもあった。また、貧乏人は清らかではなかった。したたかであり、狡猾であった。まあ、そんなことは、黒澤明の『七人の侍』を観ればわかることだが。(2270)
posted by 矢島正見 at 18:44| 我流雑筆