2018年01月28日

都々逸を一つ

 織田作之助『女の橋』から都々逸を一つ。
「七つ八つから いろはを覚え はの字忘れて いろばかり」(2171)
posted by 矢島正見 at 15:55| 我流雑筆

織田作之助『女の橋』『船場の娘』『大阪の女』

 三部作である。小鈴⇒雪子⇒葉子の三代記。芸者の女、芸者の妾の子どもの人生行路である。
 三人の女に意気地のない男が絡まるのは織田小説の特徴。ただし、織田の描く女はたくましい。男のような軽薄・能天気ではない。世間のしがらみのなかで惨めではあるが生き抜いている。しかも、最後の葉子には期待を持たせて終わらせている。(2170)
posted by 矢島正見 at 15:54| 我流雑筆

織田作之助『放浪』

 二人の兄弟の人生行路である。重苦しい人生を喜怒哀楽もなく淡々と書き進めているところがいい。モームのように感情を大げさに書いていくよりも、こうした書き方のほうが、私としては悲惨さが伝わってくる。
 『夫婦善哉』よりも、こちらのほうがイライラせずに読める。『夫婦善哉』は、男のだらしなさにもイライラするが、それを支える女にもイライラさせられる(2169)。
posted by 矢島正見 at 15:52| 我流雑筆