2017年02月08日

雑感:「健常者」という概念

 「健常者」と「障害(障碍)者」。これは福祉社会での福祉制度上での線引きであり、カテゴリー化である。実体概念であると同時に、程度概念であり、操作概念でもある。「絞り込み概念」「限定化・特定化概念」とも言える。
 胃腸障害、肝臓障害という言葉はあるが、「胃腸障害者」「肝臓障害者」という言葉は聞かないし、少なくとも福祉支援の対象としての「障害者」ではない。
 万年肩こり、腰痛、頭痛、神経痛、関節痛、痛風、白内障、老眼、慢性下痢症、慢性胃腸炎、歯の欠損、前立腺肥大、顔面神経痛、老人性皮膚乾燥炎、痔、水虫、花粉症、各種アレルギー、等々。これらすべて生活上支障をきたす障害であるので、人は多かれ少なかれ障害者である。さらに、心理状態の睡眠障害、精神不安定、不安症、潔癖症、対人恐怖症、等々を加えれば、さらに多くなる。
 これらの生活上支障をきたす障害は時として「病気」と診断され、障害のある人は「病人」とカテゴライズされるが、それは入院中、通院中に限定される。慢性的な障害に悩まされていても、入院も通院もしてなく、寝たきりという状態でもなく、日常を過ごしている人は、「健常者」である。
 「障害(障碍)者」と言われている人たちも多様だが、「健常者」と言われている人たちはさらに多様である。心身の苦痛を抱え、生活上のハンディキャップを負っている「健常者」は実に多い。
 私も、何種類かの障害を抱えている。ただ、福祉の対象になっていないだけである。(2049)
posted by 矢島正見 at 10:37| 我流雑筆