2016年12月24日

雑感:「あってはならないこと」の大安売り

 ニュースワイドショーで、近年「あってはならないことが起こってしまいました。」という言葉をよく聞くようになった。ニュースキャスターがいう最初の言葉によく用いられる。大げさに言うことで、視聴者の関心を引き付けるということであろうが、安易である。
 私の語感では、「あってはならないこと」は、日本の歴史の中でもそうあるものではない。日本史を変える・時代を変える大事件・大事態がとうとう起こってしまった、というときの言葉である。近年であるならば東京電力福島原発の原子炉の崩壊である。これから考えられることとしたら、尖閣諸島での日本と中国の死傷者数百名に及ぶほどの軍事衝突か、テロ攻撃による東京オリンピック競技の一時停止であろう。
 ところが、事件や事故や災害で死傷者が出ると、マスコミはこの言葉をよく使うようになった。マスコミ業界は「あってはならないこと」を安売りして、価値を低下させていると言わざるを得ない。
 これを中央大学次元で言うならば、「日東駒専」以下の三流大学への転落であろう。「MARCH」からの転落も、箱根駅伝予選敗退も「あってはならないことが起こってしまった」というほどのことではない。(2031)
posted by 矢島正見 at 10:43| 我流雑筆