2015年07月04日

「『日本海軍の興亡』からの近代日本戦争史雑考」そのL

 日清戦争であっても、日本は負けたかもしれない。勝敗は五部と五部。経済力・兵力は清国の方が勝っていた。技術力と士気では日本が勝っていた、と言えよう。
 6ヶ月という短期間で、日清戦争にあっけなく勝った日本は、国家の勢いが増大した。言い換えれば、反省無く高慢となった。政治家も軍人も、そしてそれ以上にマスコミと国民は、勝ったことを当然視するようになる。「今回は運が良かった、本来ならば負けたかもしれない」という反省はまったくない。勝戦国の無反省である。
 こうして国全体が、国民全体が日露戦争に向かっていった。山本権兵衛以下、海軍は無理に無理を重ねて、軍備の近代化を進めて行った。もちろん、陸軍も。(1794)
posted by 矢島正見 at 10:20| 我流雑筆